白蝶の雑記帳

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【ネタバレあり】プリンセス・プリンシパルCrown Handler第3章 感想

こんばんは、白蝶です。
プリプリCH3を公開初日に1回、2日目に5回見てきて色々思うことがあったのでとりあえずつらつらと書き残します。ネタバレ関係なく書くので1回しか見ていない良い子が見ることは積極的には勧めません。

概要

リチャードの部下、強い大男さんはCH3のパンフレットでは「隊長」と説明されているため隊長とします。ちなみに副隊長はCH2で登場したジョンソン・カーター。
もっと細かく場面分けできると思いますが、私の独断でざっくり下記のような場面分けしました。

シーン01:エドワード皇太子の葬儀
シーン02:リチャードとプリンセスが離宮の廊下でどちらに与するか話す場面
シーン03:女王とノルマンディー公が話す場面
シーン04:プリンセスがメアリーを訪ね絵本をプレゼントする、ノルマンディー公も来て家庭教師を増やすと言う場面
シーン05:臨時メイドを雇う、アンジェが隊長を離宮内で見つける、ドロシーがメアリーにお茶を運ぶ場面
シーン06:プリンセスがリチャードにこの国の何を変えようとしているのか問う場面
シーン07:女王の代理でリチャードが議会に参加する場面
シーン08:ノルマンディー公とリチャードが狩りをする場面
シーン09:ピーブルス(=新家庭教師)の教育のせいでメアリーが逃げ出す場面
シーン10:ノルマンディー公とガゼルが話しメアリーのスケジュールについて話す場面
シーン11:リチャードが車中で部下と密会する場面
シーン12:茶会がおわり解散する場面
シーン13:リチャードがメアリーを訪ねる場面
シーン14:チーム白鳩会話場面(茶会は根本的解決にならないとアンジェが言う場面)
シーン15:メアリー車両が爆破する場面
シーン16:コントロール内の意見は割れたが、共和国本国の判断で亡命作戦が認可された場面
シーン17:メアリーとオリヴィアを連れて共和国の巡回艇に向かう場面
シーン18:ノルマンディー公に全てバレる場面

感想

まず比較的どうでもいい感想から。

絵本「The Whale In The Clouds」について

くじら雲雲の中のクジラ(公開された冒頭映像をみて修正)というタイトルで表紙にクジラが描かれており、本を開いたシーンでもクジラが雲のように空を飛んでいるのがわかります。プリンセスは子供の頃友達に読んでもらったと言っており、TVアニメで同じ本が出てくるシーンは見つけられませんでしたが、Case20「Dipper Ripper」でアンジェがクロエとしてスリの女の子ジュリにお話をしてあげている場面で「空を飛ぶクジラの話はどう?」と言っています。全くの作り話をしていたわけではなくて子供の頃読んだ話をしてあげていたんですね。

作画について

うろ覚えですがハイライト、というか光の描き方が変わったように感じました。

上記はCase24の一場面ですが、顔の輪郭部に光を集中する描き方ですが、TVアニメでは暗い場面ではたまにありましたが、CH3ではそこまで暗くない場面でも多用していたように感じました(CH3の方が手間が掛かっているように綺麗)。ちなみにCH1、2のBru-rayを再視聴したところ似たような描き方は見つかりませんでした。見逃していたらすみません。CH3は雨が降っていることが多く暗いシーンが多かったからでしょうか?
まあこれは気のせいかもしれません。ただ作画は少し綺麗になった気はしました。

アンジェの台詞について

シーン17で「何があってもあなたを守ってみせる。命に代えても」という台詞がありますが、映画館後ろの方で見た初見は「命に代えても」が全く聞こえなかったのですが、劇場前方の方で観た時ははっきりと聞こえました。川崎チネチッタのCボールサウンドで一番大きく聞こえたように感じます。

リチャードの性格について

CH2まではリチャードの飄々とした性格のみが描かれていますが、CH3の後半は人前では飄々としているように見せその実かなり気性が荒い性格が描かれています。シーン8で一瞬だけノルマンディー公に猟銃を向けるシーン、シーン11で隊長と話す場面、シーン13でメアリーの部屋から帰る際に廊下の壺を割りながら苛立ちを隠せないシーン、シーン15でメアリーが生還したことを知らされたときのあからさまに不満な表情、と結構露骨に描かれています。
シーン13でプリンセスとメアリーの仲が良好なことを知ると「せっかく穏便に済ませようと思っていたのになあ。まあ仕方ないか」などと言っており、穏便じゃないやり方としてメアリーが乗った車を爆破しているのですが、そもそもCH2でメアリーを船ごと爆殺しようとしたことを考えると若干違和感があります。穏便なやり方がどうするつもりだったか知りたいですね。

メアリーの精神面について

メアリーは今回はっきりとシーン12で「私はアルビオン王国の女王にはなりたくない。どうして私じゃなきゃいけないの?」と言っています。まだ幼く本心がこのようでも全く仕方がないことだなと思います。振り返って小さい頃のプリンセス(現アンジェ)がどうだったかというと、アンジェと出会ったのはまさに辛い教育の日々から逃げ出そうとしていた時でした。そう考えると特別メアリーの精神が弱いわけではないように感じます。では現プリンセスがなぜその辛い日々を、現アンジェよりも無教養な状態から耐えられたかというと、現アンジェが胸に抱いた望みをもらってもう一度一緒に暮らせることが支えになっていたわけです。現アンジェも現プリンセスと再開することを希望としてスパイとして辛いことも乗り越えて来られたわけです。

シーン5について

ドロシーがメアリーにお茶を運ぶシーンで、メアリーが書いている途中の手紙持ってドロシーの近くのテーブルに移ってくるシーンだが、可愛い、これに尽きる。

シーン10について

ノルマンディー公はリチャードが水面下で動いていることを知りながら、メアリーのスケジュールを見直す必要がないと判断している。「まだ時合ではない」という発言から判断できるが、メアリーのスケジュールを変更しないことでリチャードがどう動くかを見るための餌としている。時合ではないという表現はCH1で侍従長の様子を見ていたときもガゼルに言っていた。この時点でリチャードをエドワード暗殺犯として疑っていたならば、メアリーの命が危ないことも理解しているはずで、メアリーの生死は重要ではないと考えていることがわかる。
仮にそれでリチャード逮捕、メアリー死亡となると王位継承権第一位はプリンセスに繰り上がるのではないだろうか?Case7「Bullet & Blade Bullad」でノルマンディー公は「暗殺騒ぎにあの女(プリンセス)が巻き込まれてくれればそれで良い。お飾りとはいえ王位継承権は第4位、いつ誰が担ぎ出さんとも限らんしな」と言っているためプリンセスが女王になることも良しとしていないように受け取れる。そうなるとノルマンディー公が一体誰が次期国王・女王になることを望んでいるのか全くわからない。エドワード以外はありえない、という感じだったのだろうか?

シーン17について

完全に王国側に先回りされていたため情報が売られていたと予想できる。Lか本国の判断だろうが、Lがプリンシパルが捕まることを想定した作戦を立てることは考えにくい。工作員が捕まってしまうと情報が漏れる危険性がある。TVアニメの最後でもジェネラルがLの代わりに指揮を取ったが、軍部の独断でメアリーが亡命するという情報を売ったのだろう。
駅で待ち伏せしていたのは赤い軍服の兵隊、汽車から移った先の屋上で包囲された時ガゼルが直接指揮していた(おそらく)近衛兵、Cボールで飛び移った巡回艇で取り押さえてきた水色のセーラー服の水兵(空中戦艦グロースター等に乗っているのを見る)とかなり万全な体制で待ち伏せしているため、確度の高い情報源だったのだろうと推測できる。さて一体誰が売ったのでしょうね。

シーン18について

プリンセスが二重スパイを強制されるわけですが、二重スパイは大抵悲劇を迎えるはずなので雲行きが非常に怪しく、今後が気になります。
願わくば檻に入れられアンジェの膝を抱えた姿が反撃フラグであることを望みます。(画像はCase23「Humble Double」より)

また、リチャードが収監されるシーンでドヤ顔で立っていたのはCH2でノルマンディー公と車中で話していた男。「最近王室内にネズミが潜り込んでいるようだな」「ではネズミがどこから入り込んでいるか調べましょう」などと言っているので裏でリチャードに探りを入れていたのは多分この人ですね。

最後に

本作は過去作のシーンを想起させるシーンが多かったように感じます。戦闘が少ないけど飽きさせない演出でしょうか? この点においても非常にニヤニヤしながら楽しめたので良かったと思います。

・シーン2にてドロシーがプリンセスにカマをかけるシーン。二人が強く言い合うという意味ではCase9「Roaming Pigeons」を思い出しました。
・シーン14にて「ドロシー、私たちは何?」「私情を挟むなっていうんだろ。わかってるよ」というのはCase1でも「スパイ、嘘をつく生き物だ」なんて掛け合いがありましたね。
・シーン5にて、ドロシーがノルマンディー公と対面することを避けたシーン。ノルマンディー公とはCase1でプリンセスの友人として過去に対面していますからね。
・亡命するシーンがあったという意味で、Case13「Wired Liar」が思い出されました。まあCase13は結局亡命するフリでしたが。
・Case20のクジラ雲の話
・Case23の壁を背にして膝を抱えるアンジェ


まあそんなに多くはないかな......。
そんな感じで今回はこのへんで、おやすみなさい。